群馬県玉村町。

従兄弟にとって、父方の実家にあたる家のある場所だ。

本人もはっきり覚えているという2006年11月。

この玉村の実家に訪れた従兄弟は異様なものを目にした。

実家の居間に置かれていた仏壇が、ガタガタと音を立てて震えているのだ。

地震ではない、仏壇だけが震えている。

その事を実家の叔母に話したところ、ネズミが仏壇に入って悪さをしているんだと、子供だましのような返事をしたという。

詳しい話までは本人も聞けていないのだが、どうも父方の実家は先祖の霊を粗末に扱っているという話らしい。

その事を度々従兄弟の父兄弟が揉めているのを見た事があるのだという。

仏壇が震えているのを見たその晩の出来事だった。

従兄弟は夢を見た。

どこかの農道を歩いている夢。

しばらく歩くと、その農道は玉村の実家のすぐ近所だという事がわかった。

実家のすぐそばに、玉村の実家の墓が見えているのだが、明らかに墓の様子がおかしかった。

実家の墓石から炎が上がり、もくもくと煙を噴出しているというのだ。

恐ろしくなった従兄弟が実家へ逃げようとすると、今度はその実家から煙が上がり、

瞬く間に墓石と同じようにメラメラと燃え出したのだという。

家からは彼の従兄弟が飛び出してきて、ワーっと泣き出した。

異様な光景はこれに留まらなかった。

燃え盛る家の前を何か大きなものが右往左往としていた。

見ればそれは、ぐにゃりと歪んだ巨大な顔で、その歪んだ顔がまるで炎を煽るかのように動き回っていたのだという。

従兄弟はそこで目が覚めた。

この夢があまりにもリアルな夢であった為、不安にかられた従兄弟が父にその話をすると、

父は顔色を変えて玉村の実家へ飛んでいったという。

後日、玉村の実家に霊媒師が呼ばれ、除霊のようなものが行われた。

それに参加したのは従兄弟の父兄弟だけらしいが、帰宅した父は従兄弟にこう言った。

「おまえ来なくて良かったよ。来たら大変だった」

その後、玉村の実家で仏壇が動く事はなくなり。

今では先祖の弔いもきちんとするようになったのだという。