小さい頃、妖怪の類が大好きで

田舎の祖父の家に帰った時は、

大喜びで妖怪が出そうな田んぼとか、山とか探し回ってた。


8才くらいの時だし、

小さい子が1人で出歩くのは危ないってので

祖父も一緒に着いてきてた。


ある日、いつものように

夜の9時頃祖父と山のあぜ道を歩いてた。


「妖怪いないかな!」


「○○ちゃんがいい子にしてたら出てこんのよ~」


とかいう会話を交わしていたような覚えがある。


歩いて15分後くらいに、

道のわきに狸が死んでいるのを見た。


狸なんてめったに見ないし

興味津々で駆け寄ってみると、

物凄い異臭がした。


匂いが脳にそのまま来る感じ。


全身に悪寒が走った。


子供ながらなんとなく危険な感じがして、

祖父の所に戻ろうと振り返った。


ぬっぺほふっていう妖怪知ってる?


名前の通り、

外見はピンクの肉の塊に

小さい手と足が付いていてどこか間抜けな妖怪。


水木しげるの妖怪図鑑に乗っていると思う。


それが目の前にうずくまっていた。


確かにピンクで肉の塊だったんだけど、

間抜けとかそういう物じゃなくて

垂れた肉がまるで顔のようにうごめいてた。


本当に怖かったのを覚えてる。


目を反らせなくて固まっていると、

彼(?)は消えた。


消える瞬間、

顔が歪んだように見えた。


消えた瞬間私は失神して、

気付くと祖父におんぶされて下山していた。


祖父曰わく、


「○○ちゃんが急にいなくなって探していたら、

山道の脇で倒れていた」


との事。


その後は家族にこっぴどく叱られた。


誰に話しても信じてもらえないと思って

数年誰にも言わなかった。


でも、今思うと妖怪は本当にいるんじゃないかと思う。


祖父だけは、信じてくれたのが強く頭に残っている。