小さい頃、マンションで鬼ごっこしてたら友達がそのままいなくなってな。
その日俺は家に帰ったんだけど、そいつは帰らなかったらしい。

俺はふとマンションの屋上に上がれるようになっていたことを思い出した。
しかも、なんか狭い隙間みたいなところがあったな。

あいつもしかして、そこから落ちたんじゃないか。

そう思うといても立ってもいられなくなって今日早速そのマンションの屋上に登ってみた。

そしたら案の定、あいつはそこにいた。

隙間から見下ろすと「助けてー」と手を振っていた。


成長した「俺」は、小さい頃に鬼ごっこをして友達が行方不明になったことを思い出した。

そして、何年かぶりにそのマンションへ行き、友達が落ちたかもしれない場所へ行った。

すると、友達は当時と変わらない姿で「助けてー」と手を振っていたのである…。