あれはものすごい寒い日のことでした夏と違って

周りの景色の色がやけに薄く感じたのですが

季節のせいだろうと思っていました


その日は仕事が遅くなり帰るころには

日が変わろうかというところにさしかかってました


朝感じた景色の色の薄さは街頭のうす暗い明かりで

いくらか感じられないように思いました


しかしいつもは何も感じずに

通り過ぎていた道にさしかかったとき

ふいに何かおかしいと思いました


街灯に照らされている部分だけ


「色がない???」


一瞬辺りを見回しました


街頭に照らされている私の周りだけ

色がほとんどついていない状態でした


街頭のせいとおもったんですが

そうではないようです


しかし恐怖感はありませんでした


なぜか不思議なことがおきている


それくらいにしか思っていませんでした


街頭が一瞬きえたんだとおもいます


びっくりして足元をみてしまいました


そこには赤いルージュがおちていました


色がないのに赤いルージュがやけに印象的でした


なにか訴えているようでそれを手に取ろうとしました


かがみこんだ瞬間


「や め ろ !」


うしろから声がしました


振り返ると


だれもいません


もういちど足元を見ました


・・・・・・何も な い ?


一瞬でどこかに行くはずもなく

辺りをみまわしました


不思議なことに

辺りの景色の色もいくらか戻ったように感じました


そこにいつまでもいてもしょうがないので

家に帰りました


家のマンションのエレベーターに乗った瞬間


あぁ


またかとおもいました


また色がありません


おそるおそる


足元を見ると


あります・・・


さっきの赤いルージュです


私はあせってすべての階のボタンをおして

最寄の階におりて廊下を走っていました


そして閉まっていくエレベーターの方から


「なぁっぁあ  ぜぇぇぇ????!」


という感じの声が聞こえました


私は自分の部屋に駆け込み

ビビッていましたがその夜は何事もなく

その日は一睡も出来ませんでした。


あれはなんだったのでしょう?