俺がバイトしてたコンビニの話。


俺が仕事するのは

夜10時から翌朝の6時までの夜勤で、

田舎なもんで深夜にはほとんど客が来ないのに

時給750円は楽な仕事だった。


で、その時は俺と店長の2人だけが夜勤に入っていた。


その時俺はまだ入りたてのぺーぺーだったんで、

慣れない清掃機に悪戦苦闘しながら

えっちらおっちら掃除してたんだ。


ふと、雑誌を立ち読みしてる

若い女が居る事に気づいた。


確か掃除を始める前は

一人も客が居なかったはずだ。


あまり掃除に懸命になってたから

気づかなかったんだななんて思って、

じゃあここの清掃は後回しにしようと

くるりと回れ右をした瞬間、


「絶対に、許さないんだから!」


と、後ろで女が叫んだ。


何事だと思って振り返ると、

そこには誰もいない。


俺は呆然として


「店長・・・さっきそこに女性のお客さんいましたよね?」


と店長に聞いてみると


「ずっとレジにいたから客が入ってくればわかるよ。

誰も店には入ってきてないじゃないか」


との答え。


この時は疲れてるんだと思って自分を納得させたけど、

あまりに霊現象がこのコンビニで続くのでバイトをやめた。


後で聞いたところによると

近所では幽霊コンビニとして有名な所で、

いくら新しいバイトを入れても

夜勤をさせると皆辞めていってしまうらしい。


その後俺はもっと学校に近いアパートに引っ越したから

今このコンビニがどーなってるかは知らね