学生の時、連れと二人で

呪いのワラ人形で有名な白●神社に

夜中のツーリングに行った。


遊び半分、ハイテンションやったんやけど、

いざ夜中の神社に入ると真っ暗で恐いの何の!


その神社って山ん中にあるんだけど、

境内の裏をズゥ~っと山奥に入っていくと(樹海ですわ)

「呪いの儀式」いわゆるワラ人形をすれば叶う場所、

みたいな伝説があるわけよ


んで連れとジッポの明かりをたよりに

山奥に入っていったんだ。


夜中三時まわってた。


虫の泣き声しか聞こえてきないし、


「やっぱ何もないなぁ。」


って話してたら、


「ゴツッ。。。。。」


って、俺らより

もっと奥で鈍い音が聞こえてきて、


「いたぁ!」


って妙に嬉しくなって、

その音の方向へ足音を消して、

ゆっくり向かったんだ。


ほとんど何も見えなくて、


「ゴツッ、」


って音を便りに進んでいくと、

織田無道みたいなオッサンが

口にペンライトくわえてながら

ワラ人形を打付けてるのよ。


「何やアイツ?!」


って連れと身を屈めて

しばらく観察してたんだけど、

連れが


「あのオッサンびびらそぉーけ!」


って言いだして、

隠れながらオッサンに石投げたのよ。


石がオッサンの体に当たった瞬間、

おっさんメチャびびって

周りを必死でペンライトで見渡してて、

その姿が滑稽で、俺等必死で笑いを堪えて隠れてて、

何回も隠れながらオッサンに石投げてたのよ。


するとオッサン、

何やら棒みたいなものを

無言で振り回しながら

少しずつこっちに近づいてくるんだ。


よく見ると、棒の先が鎌になってて、

おそらく、オッサンはあれを振り回しながら茂みを掻き分け、

こんな山奥まで入ってきたんやろー。


っつーか、それを振り回して

周囲の茂みをバサバサ切って

ドンドン俺等に近づいてくるのよ。


さすがにビビリだしてきてさぁ。


しかもオッサン、一言も声出さず、

一心不乱に棒(鎌)を振り回してるんだもん。


これは見つかるとヤバイと本能が感じた。


オッサンとの距離が2メートルぐらいに縮まったときに立ち上がり、

猛ダッシュで逃げたんだよ。


するとオッサン、俺等を追い掛けてきたんだよ。


棒を持ったまま。


もうメチャくちゃオカルトよ!


オッサン、無口で追い掛けてくるんだもん。


何か目が行ってるような。


こりゃ捕まったらやばいておもた。


境内まで逃げてきた時には

オッサンとの距離だいぶ付いてて、

連れと慌てて単車に乗ってエンジンかけよーとしたら、

連れが単車の鍵を落としてきやがって、


とりあえず俺のケツに乗れ、鍵は明日の昼に探そ。


って言ってるのに、


「こんなとこに単車置いとけん!探しにいく!」


とか言いだしやがって、

また、山に入ることに。


とりあえず、さっきのオッサンに出くわさんように慎重に、

さっきのポイントまで戻っていったんよ。


そんときは四時過ぎたぐらいで少し薄明るい感じ。


オッサンの姿が無いのは気になったが、

最初に伏せてたポイントを

ジッポで照らしながら探してた。


っつーか、いつオッサンが現われるかワカランから

ビクビクしながら探してた。


「やっぱ逃げた時に落としてるわ!」


ってなって諦めたときには結構、

周りが見えるほど明るかった。


そのとき周囲を見て驚いたのが、

周りの樹という樹、

ほとんどに人形が打ち込まれてたのよ。


ワラ人形以外にも、

ぬいぐるみみたいのもあった。


もう、気持ち悪いの何の。


生徒手帳やら、

写真、ハンカチなども五寸釘で打ち込まれてた。


「何この場所。。エグいなぁー」


って連れと呆然としてた。


んで、さっきのオッサンが打ってた場所を見に行ったんよ。


んじゃ子供服を折り畳んだような物が打ち込まれてた。


あと、茶封筒が数枚。


たぶん中に写真が入っているんだと思われ。

んで、その横に連れが落とした単車の鍵が打ち込まれてた。


鍵はもちろん釘を引っ込抜いたよ。


おっさんは、その後見ていない。


でも、俺等の仲間の噂では、

実はそのオッサンは、その神社の神主で、

廃れた神社を「ワラ人形」とか

「呪いが叶う」みたいな感じで有

名にするために自ら夜な夜な奇行してる。。。


みたいな話を聞いた