ある時自分の家にヘンなハガキが来た。
当時は「不幸の手紙」がみたいなのが流行ってて、
それもその類なのかと思ったがどうも様子が違う。
住所や自分の名前は手書き(それも達筆)なのだが、
裏面に書かれていたのは意味不明。
見たこともないような、
漢字なのかハングルなのかわからない様な文字と、
何やら絵文字のようなものが書いてある。
ただ、それがどういう意味なのかは全くわからない。
送り主は不明。
消印は府内になっていた。
親に見せても首を捻るばかり。
辞書なんかで調べてみても勿論わからなかった。
気持ち悪いし捨てようかとも思ったが、
何となく気になって置いておいた。
やがて、そんなことも忘れていたある日、
またもやそのハガキが送られて来た。
相変らずの達筆で自分の住所と名前が書いてあり、
裏面には例の意味不明の文字が、
今度は前よりもびっしりと書き込まれてあった。
気持ち悪いを通り越してなんだかゾ~ッとしたのだが、
翌日学校へ持って行き
そこで友達に色々聞いてみることにした。
あくる日の教室はちょっとした騒動になった。
誰もが口々に自分勝手の憶測を言い合って喧々囂々、
その騒動は他のクラスへ、
ついには職員室へと飛び火していった。
だが、結局それが”何”なのかは解らず終いだった。
あとはその奇妙なハガキから
怪談話大会へと脱線していった。
それから何日か経った放課後、
帰ろうとしていた自分に
同じクラスのA君という友達が話しかけてきた。
A君「なあ○○(=自分)、お前まだあのハガキ持ってるか?」
自分「持ってるけど、何?」
A君「あれな、いらんかったら俺にくれへんか?」
自分「え、あのハガキ何なん?」
A君「いや別に・・・でも俺あのハガキ集めてんねん」
自分「お前んとこにも来たんか?集めたらどうなんの?」
A君「集めたらええ事あんねん。
なあ、くれへんか?いらんねんやろ?」
自分「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
正直、そこでちょっとA君にあげるのが惜しくなったのは事実だが、
結局自分が持っていてもどうしようもないので彼にあげてしまった。
A君が自分にお願いしている時の切羽詰った表情、
逆にハガキをあげたときの何ともいえない安堵した表情が
今でも記憶に残っている。
そしてそのハガキをA君に渡した翌日、
A君は行方不明になった。
ずいぶんと大掛りな捜索が行われたようだ。
自分のところにも警察が話を聞きに来た。
隠していてもしょうがないので
あのハガキのことも喋った。
だが、元々わけのわからない代物だったので、
さしたる参考にはならなかったようである。
今現在もA君の消息は解らない。
だがA君が消えてから数年たったある日、
あの例の奇妙な文字が書かれたハガキが
久し振りに届いたことがあった。
相変らずの奇妙な文字の羅列、意味不明。
差出人も書かれていなかった。
ただ、ちょっとした変化があった。
自分の住所と名前を書いてある文字が、
あの達筆ではなくなっていたのである。
確信はないが、何となくこのハガキは
A君が送ってきてよこしたのではないだろうかと、
自分は考えている。
当時は「不幸の手紙」がみたいなのが流行ってて、
それもその類なのかと思ったがどうも様子が違う。
住所や自分の名前は手書き(それも達筆)なのだが、
裏面に書かれていたのは意味不明。
見たこともないような、
漢字なのかハングルなのかわからない様な文字と、
何やら絵文字のようなものが書いてある。
ただ、それがどういう意味なのかは全くわからない。
送り主は不明。
消印は府内になっていた。
親に見せても首を捻るばかり。
辞書なんかで調べてみても勿論わからなかった。
気持ち悪いし捨てようかとも思ったが、
何となく気になって置いておいた。
やがて、そんなことも忘れていたある日、
またもやそのハガキが送られて来た。
相変らずの達筆で自分の住所と名前が書いてあり、
裏面には例の意味不明の文字が、
今度は前よりもびっしりと書き込まれてあった。
気持ち悪いを通り越してなんだかゾ~ッとしたのだが、
翌日学校へ持って行き
そこで友達に色々聞いてみることにした。
あくる日の教室はちょっとした騒動になった。
誰もが口々に自分勝手の憶測を言い合って喧々囂々、
その騒動は他のクラスへ、
ついには職員室へと飛び火していった。
だが、結局それが”何”なのかは解らず終いだった。
あとはその奇妙なハガキから
怪談話大会へと脱線していった。
それから何日か経った放課後、
帰ろうとしていた自分に
同じクラスのA君という友達が話しかけてきた。
A君「なあ○○(=自分)、お前まだあのハガキ持ってるか?」
自分「持ってるけど、何?」
A君「あれな、いらんかったら俺にくれへんか?」
自分「え、あのハガキ何なん?」
A君「いや別に・・・でも俺あのハガキ集めてんねん」
自分「お前んとこにも来たんか?集めたらどうなんの?」
A君「集めたらええ事あんねん。
なあ、くれへんか?いらんねんやろ?」
自分「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
正直、そこでちょっとA君にあげるのが惜しくなったのは事実だが、
結局自分が持っていてもどうしようもないので彼にあげてしまった。
A君が自分にお願いしている時の切羽詰った表情、
逆にハガキをあげたときの何ともいえない安堵した表情が
今でも記憶に残っている。
そしてそのハガキをA君に渡した翌日、
A君は行方不明になった。
ずいぶんと大掛りな捜索が行われたようだ。
自分のところにも警察が話を聞きに来た。
隠していてもしょうがないので
あのハガキのことも喋った。
だが、元々わけのわからない代物だったので、
さしたる参考にはならなかったようである。
今現在もA君の消息は解らない。
だがA君が消えてから数年たったある日、
あの例の奇妙な文字が書かれたハガキが
久し振りに届いたことがあった。
相変らずの奇妙な文字の羅列、意味不明。
差出人も書かれていなかった。
ただ、ちょっとした変化があった。
自分の住所と名前を書いてある文字が、
あの達筆ではなくなっていたのである。
確信はないが、何となくこのハガキは
A君が送ってきてよこしたのではないだろうかと、
自分は考えている。
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