世界的にも、

有名な場所で死体を発見したことがある。


今から十数年前の話だ。


冬、俺達十数人は試験明けで飲みまくっていた。


酔っぱらっていた。


少し酔いを醒ました方が良くないって誰かが言い出し、

飲んでいた場所からそう遠くないその場所にやって来た。


しかし、酔っ払いの集団だ。


「鬼ごっこでもやろうぜ」


と、仲間内の誰かが言い出した。


周りも、面白いし、

「やろうぜ」ってことになったんだ。


たまたま、

鬼になった奴が真面目な奴だったから、

皆で生け垣と柵を乗り越えて、

有名な場所の中に、

入って隠れることにしたんだ。


しかし、

そこで男の死体を発見してしまった…。


男の体の部分は地面の下だったが、

首から上が地表に出ていたんだ。


なんで、深夜なのに判るのかというと、

とっても有名な場所で、

街頭が周りにも沢山あったから。


死体の顔には、

カビも生えていた。


俺達は、

まずい場所でまずいモノを発見したと直感した。


とりあえず、

一緒ににいた女の子数名をタクシーに乗せ、

自宅に帰した。

(野郎二人をつけて、

その場所から数ブロック離れた場所にあるタクシー乗り場まで送って行って、

見たものは、しゃべるな!と言い聞かせておいた)


何故、そうしたのかいうと、

俺も一目置いていた、野郎と、ひとりの女、

その二人の顔付きが変わって言い出したからだった。


「場所が悪すぎる…」


二人の意見が一致していた。


頭の悪い俺は、

何故すぐに警察に連絡しないのかいらだったケド、

野郎の方は、


「こんな場所に入ってしまって、

俺達はコテンパンに警察から絞られるだろうが…。

女の子達は調書とかで死体が出てきた案件で、

名前が裁判とかでも出てくる可能性があるじゃん」


って、いいだした。


確かに。


女の方は、


「報道すらされないかもよ。

某団体からの圧力があるだろうし、

行政も死体一個じゃ、もみ消すかも。

ここは、そうゆう場所なんだからさ。

今、国際的にもちょっと、

注目されているし、

イメージって重要じゃん」


って、

軽くのたまわっていました。


しかし、発見された死体が目の前にありますし。


俺達の足跡は、残ってますから。


俺達が犯人扱いされても困りますし、

警察にも通報しましたよ。


しかし、この件が、

マスメディアに載ることは一切ありませんでした。


ですので、事件として、

警察が扱ったのかも未だに判りません。