この話は体験談ですが、

今まで誰にも話したことがありません。


気づいたらもうだいぶ昔の話になっているので、

そろそろ話してもいいのかなぁと。


ことの始まりは合コンでした。


男4、女4のスタンダードなコンパで、

男のメンツが一人足りないとのことで

僕が呼ばれたんです。


呼ばれたのはいいものの、

僕が知ってるのは僕を誘った友人一人。


僕を呼んでくれた友人はDというやつで、

彼とは幼馴染です。


コンパって女の子と知り合うのが目的なのに、

僕にとっては男とも

知り合う合コンになってしまったわけで。


其のとき知り合った男の一人が、件の彼です。


名前を仮にTとします。


彼と知り合ったのは16のとき。


高校2年生でした。


僕は都内の私立高校に通っていて、

彼らの間ではエリートというあだ名で

呼ばれることになっていきました。


っていうのも、

Dはなかなかにヤンチャなやつで、

幼馴染じゃなかったら

絶対仲良くなれなかっただろうなぁとおもうような奴。


当時の僕は映画ばかりみてるような、

ちょっと小洒落たオタクでした。


当時IVYがリバイバルで流行っていて、

そんな格好がヤンチャなやつらには

エリートに見えたんでしょうね。


結局その合コン事体は不発。


ブサイクな女の子ばかりでした。


代わりといってはなんですが、

男連中と仲良くなりました。


田舎のヤンキーにとって、

都内に通ってる同年代の話は

斬新だったのかもしれないです。

(といってもヒップホップなんかの話しただけ)


なんか気に入られてよく遊ぶようになりました。


そんな夏のある深夜、

肝だめしに行こうという話しになりました。


僕を含めみんな単車に乗るので足に困らず、

其の話が出てすぐ実行にうつされました。

(当時僕はSRに乗っていて、周りはみんな族車。

凄く恥ずかしかったですw)


男4人で近くの心霊スポットと呼ばれている

廃病院に行きました。


其の4人は前出のコンパに来ていた男で、

DもTもいました。


廃屋となった病院を徘徊しましたが、

とくになにも起こりませんでした。


暗いし不気味だし

怖かったことは怖かったんですがね、


特にそこで

なにかが起こることはなかったんですよ。


ただ、帰り道にコンビニに寄ったときに

異変に気づいたんです。


みんなの単車のタンデムステップが降りてたんですね。


確かDが気づいたのかなぁ。


みんな各々の単車で出かけたのに、

後部座席用のステップが降りてたんです。


で、その4人はそのとき誰も彼女がいなくて、

彼女ができるまで

タンデムステップ下ろすのやめようぜ、ってことで

それが仲間内の約束みたいなもんだったんです。


僕のSRはシングルシートにしていたので、

タンデムステップなんて

上げっぱなしだったはずなのに、

やはり降りていたんです。


その異変に皆が気づいたときは、


「みんな一人ずつ霊をつれてきちゃったのかな」


なんて言って笑ってたんですが、

正直僕は怖くて仕方がなかったw


それからというもの、なんか変なんです。


まぁよくありがちな話なんかも知れませんが、

僕しかいないはずの部屋で変な音がしたり、

泊まりのツーリング先で変な夢みたり。


単車に乗った日は

なんか変なことが起こるんです。


そんなこともあって、

愛車のSRにのることは

あまりなくなっていきました。


霊が単車に憑いちゃったって考えたんですよ。


今考えるともったいない事したなぁ、

っておもいますけど

そのまま売っちゃいました。

(業者にはもちろん件の話は秘密w)


それからというもの、

それまでに起こっていた怪現象は

ぱったりなくなりました。


他の3人も

そういった怪現象に悩まされていたんですが、

Tだけはそのときの単車に乗り続けていたんです。


重度の族車だったので、

どこも買い取ってくれなかったというのが

その理由です。


足がないのはこまるので、

僕はCB250RSZ-Rというバイクを

98k円で買ってきました。


単車売っちゃったほかの二人は

原付を足代わりにしていました。

(他のふたりが乗っていたのは

ゼファー400とZ400GPでした。)


Tだけがずっと同じバイクにのってました。


RZ350を族車に改造したやつ。


Tにはみんなでバイクを手放せって言ってたんですが、

新しいの買う金もないし、

ちょっと変なことが起きるだけで実害ないから大丈夫

なんていって乗り続けてました。


それから4ヶ月たった12月、

事件が起こりました。


もうホントありがちな話で申し訳ないんですが、

Tが死んでしまったんです。


これだけ長い前置きで、

いきなりこの結末はないだろうと思うかもしれませんが、

彼の死に際が壮絶でした。


4人でバイクに乗っているときに、

Tはバイクで単独事故を起こして死にました。


彼はいつもノーヘルでして、事故の衝撃で

頭部の目から上の部分が吹き飛んでしまいました。


飛び散った彼の脳漿を夢中であつめて

彼の頭に戻そうとしました。


気が動転していたんでしょうが、

3人が3人ともそうしていました。

深夜だったのでまわりに人はおらず、

僕たちしかいませんでした。


結局警察に電話したのが

その事故から1時間ほどになってしまいました。


警察で事情聴取をうけ、帰ろうとした際に

警察に引き上げられたTのRZを見て絶句しました。


彼の血が単車についていたんです。


で、ただ血が付いていたわけではなくて

はっきりと血でKILLと書いてありました。


このとき、


「ああ俺ももうだめなのかな」


と思いましたが、

今でも元気に生きています。


Dとはいまだによくあうのですが、

彼は今では結婚して幸せな生活を送っています。


が、TとKILLの話は一度も出たことがありません。


以上でおわりです。


いざ文章にしてみると

大して怖くない話になってしまいますね。


当時は本当にこわくて、

単車なんか全然乗れるような心理状態になれませんでした。


最後になんで事細かに単車の車種を書いたかといえば、

上記の単車を買った人がいるかもしれないからです。


Tの乗っていたRZは

警察に引き取られてしまったので、

問題ないのですが、

北関東在住でZ400GP、SR400、ゼファーを中古で買った人。


それを買って以来

奇妙なことに悩まされている人は

その単車を手放すことをお勧めします。