二十歳の夏の時の話


友達と車で毎晩のようにナンパに行っていた。


とある海岸通りを過ぎ、友達が


「収穫ないし、今日は帰るか?」


と話しかけてきた。


明日も仕事だしな、帰るか、と俺。


そんなこんなで帰り道、

車を走らせていると

あるトンネルの入り口に白いワンピースを着て、

むぎわら帽子を深々と被った女の子を発見!


時計を見ると夜中の2時を回ったあたり。


こんな時間にこんなところで何やってんだ?と友達。


とりあえず車をUターンさせろと俺。


車をUターンさせ彼女の近くへ


こんなところで何やってるの?


助手席から話しかけるも無言…


とりあえず車を脇に寄せ、

歩いて彼女に近づき、再度話かけるも無言…


ふと彼女の足元を見ると裸足、

しかもびしょびしょに濡れている。


友達が深々被ったむぎわら帽子を覗き込もうとすると

顔を背ける。???


こんな時間に一人でこんなところいたら危ないから送ろうか?


またしても無言…


何かえもいわれぬ気味悪さを覚えその場を退散。


その日はそのまま帰宅し、

数日たったお盆休み。


両親と弟は田舎に墓参りにいって、

その日は一人。


昼の2時~くらい、

連日の夜遊びで疲れが溜まっていたのか

ウトウトと昼寝をしてしまった。


一時間位昼寝をして、

時計を見ると15時過ぎ。


すると、玄関が開く音がする。


アレ?誰かきたのか?


横になったままボーッとしていると

勝手に上がりこんだみたいな足音がする。


足音をよーく聞くと、

ピチャピチャと濡れたような音。


しかも一人じゃない…


やがてその足音は2階にいる俺に気づいたのかしらないが、

階段を上がりだした。


あまりの恐怖でガタガタと震えている。


無意識のうちに、

身体は金縛りなのか寝た状態から動かない。


ガチャン!!と部屋の扉が開く


そこには、数日前の夜中、

トンネルで見た白いワンピースの女と、

もう一人ひまわり柄のワンピースをきた女が立っていた。


二人ともむぎわら帽子を深々被り顔が確認出来ない。


幽霊ってこんな昼間でもでんのかよ~~と呟く余裕もなく

二人がベッドの側に歩みよってくる。


そしてベッドの横に立ち、

白いワンピースの女がひまわり柄の女に


「ねぇ、誰かさんに似てない?」


するとひまわり柄の女が、

俺の顔を覗き込むように顔を近づけた。


「うん、似てるフフッ」


その女、目は空洞顔は真っ黒。


ギャーーーーと力の限り叫んだところ、

身体が動くようになり、

その女達も消えました。


が、自分の部屋のベッドにいたつもりが、

なぜか風呂場で倒れていて

時間は夜の10時を過ぎていました。


未だにあの日の経験はなんだったのか?


不思議で仕方ありません。