我が家にあった1枚の古い白黒写真。


昔の我が家の庭を背景に3人の人物が映っている写真で、

当時九十路をむかえた私の曽祖母が真ん中に、

その両脇に私の祖母、祖父が立っている。


その真ん中の曽祖母の首から上がボヤけていて無い。


両脇の祖父、祖母は

ちゃんと首から上があってニッコリしてる。

…という不気味な写真。


お寺に持ってくべきではとの話にもなったらしいけど、

こんな写真を寺に持っていったら悪いうわさが近所に広まるとかで、

そのまま特に誰に見せるともなしに、

曽祖母と祖父が亡くなった後、祖母が保管してた。


何重にも封がしてあるあたり、

祖母にとって相当不気味なものだったんだろう。


その祖母が亡くなったをきっかけに、

写真を、写真屋さんに見て貰う事にした。


写真屋の御主人は、

あーこれ全然怖がる必要ないですよー

ってニコニコ説明してくれた。


「よーくよく見ると、

この頭が消えてる部分のボヤケは横に伸びてるでしょ。」


「ちょうど眼の高さのところ、

うっすらと黒い筋が左右に筋伸びてるでしょ。」


「これ写真撮る時、

真ん中の人が思いっきり頭を高速で横に振ってて、

それでブレてるだけですね」


「比較的ブレに強くなった頃の白黒みたいですけどねー」


「やっぱ速いものだとブレるんですよ、大体これくらい」


って写真屋さんは思いっきり首を横に振った。


確かに目を凝らしてよーくよーく見ると

うっすらと左右に伸びた曽祖母の眼が確認できる。


いやいやいや、

当時90歳の曽祖母が高速で頭を横に振ってたなんて…。


つか撮影した時、撮影者、両脇の祖父祖母、

誰も気にならなかったのか?


どういう状況で撮ったんだよ…;


という訳でその写真は即お寺に引き取って貰った。


もしかして曽祖母は何かを必死に嫌がってたのかな、

とも最近思う