母が小学生低学年の頃、「ポコペン」という遊びが流行った。 

まず鬼になった子が大きな木に額をつけて目をつぶる。

そしてほかの子供は「ポコペン、ポコペン、誰が突いた」と歌いながら、1人が鬼の背中を突く。
 
そして鬼は突いた子供の名前を言い当てる、という遊び。  

いつものように母たちが「ポコペン、ポコペン」と歌いながら、誰が背中を突くか互いに目配せし合っていた時のこと。 

鬼の子が突然、大きな声を出した。 

 「◯◯ちゃん? ◯◯ちゃんでしょ?」 

その時は、みんなあまり真剣に取り合わなかったという。 

でも誰が言い出すともなく、その子には鬼をやらせないのが暗黙の了解になったそうだ。