警察官の従兄から聞いた


仕事柄、現場写真を山のように撮るが、

たまに説明不可能な写真がある


①高速道路の事故現場:

連続して撮ったうちの一枚だけ、

犠牲者の遺体を見ている犠牲者が写っている


服や髪形はまるで一緒


しかし、

その犠牲者を取り囲むようにして

十数人の人が無表情で写っていた


②放火殺人の現場:

現場写真に野次馬を映したものがある


なぜか一人、

火事場と逆方向を見つめている人がいる


後の発表で気づいたが、

その時火事場にいたはずの犠牲者だった


もしかしたら視線の先は、、と考えたが、

とくに捜査に役立つ情報は得られなかった


③自殺現場:

遺体を運んだあとの現場を映した連続写真に

一枚だけ写り込んでいた


その自殺者とは全く違う人が

血まみれで倒れていた


靴は履いていなかった


④死体遺棄現場:

大戦時、軍の演習場として使われていた荒地


遠くの草の陰に

銃剣を構えた日本兵らしき人物が写り込んでいた


⑤殺人事件の現場検証:

一枚だけ犯人の顔が透け、

骸骨が見えているかのような写真があった


犯人はその後急性肺炎で獄死した


従兄はもう慣れた、


最初はびっくりして上司に報告したが、

上司はほっとけと笑ってただけ


今は俺もなかったことにしている


こんなの誰かに見せてもしょうがないだろ

と語っていた