この間体験した話。


私が住んでいるところは

東京近郊のいわゆるリゾート地。


道路脇には小生意気にも

ヤシの木が定間隔で植えられており、

まぁ南国ムードを出そうとしている感じ。


そんな感じの街なので

カラオケ店や居酒屋、

パブなどのような類のものはほとんど無く、

夜ともなれば人気が無いどころか明かりさえない。


敢えて言うなら洒落た街灯や自動販売機のみが

晧晧と光っている。


私の住まいはマンションの3階で、

そのマンションの向かい側に大きな公園がある。


ある日の深夜3時頃、受験勉強をしていて眠たくなり

気晴らしにベランダにでて

その人気もなく明かりも無い公園

(12時頃になると公園の街灯は消されてしまう)

をボォーっと眺めていた。


何気なくうちから50m程先の

公園内の唯一の明かりである電話ボックスを見て驚いた。


深夜3時だというのに中に女の人がいるのである。


でも驚いたのは一瞬で見てみると

(後ろ姿だけしか見えなかったがけど)

よく言われているような長い黒髪で

白装束というような幽霊の代名詞ではなく、

おとなしい人が着るような服を着ていた。


何より受話器を手にしているのを見て

普通の人だとわかった。


さすがに気味悪いなぁ~とは思ったけど

別にこれ以上驚く程のことでも無いか、

と、息をついた瞬間、家の電話が鳴った。


「うわぁ!最悪のパターンじゃん・・・」


とよくある心霊話を思いだし、

ベランダでうずくまっていた。


電話は30秒ほどで鳴り止んだのだが、

怖さのあまり5分ほどうずくまったまま。


で、やっとのことで立ち上がり

恐る恐る電話ボックスを見たけど、

もうあの人はいなかった。


ホッとして腕を組むようなかたちで

ベランダの手すりにもたれ掛かり頭を下げたのだが、

今度は洒落にならないほど驚いた。


うちのマンションの真下に例の女がいたのだ。


目を大きく見開き、

口をこれでもかというほど大きくあけて、

形容しようのない笑顔でこっちを見ていた。


心臓止まるかと思うぐらいびっくりして

一目散に部屋に逃げた際に背中の方で、


「でてよ」


と一言聞こえたけど、もちろん振り返ることなどできず

ベッドにもぐりこんで怯えながら一夜を明かしました。


結局、実在する人なのか幽霊なのかわからなかったけど

それ以来夜の電話が怖くて仕方がない・・・