現在はもうその土地を引越して

私はすんでおりません


いつのころからあるのかは知りません。


私が小学校に通い始め物心ついたころには

その 家 はすでにありました。


結構田舎で学校に通うのに

あぜ道を毎日かよっていました


その途中にある一軒の家の話です。


その家は昔からあるというわけではなく、

和風建築の割とあたらしい家でした


小学校1年~5年生までの間はなんの噂もなく、

私も気にとめておりませんでした。


5年生の夏の時期にA君が転校してきてから、

その家が、なんなのかわかりました。


その家の話を書く前にひとつ予備知識として、

その家のお向かいの家について説明しないとなりません。


便宜上お向かいの家を家A

問題の家を家Bとして書きます


問題の家の立っている区画は

私が生まれるころくらいからの

いわゆる新興住宅地とよばれるところでした。


実際に家が建ち

川が整備され

畑もなくなっています


さて家Aについてですが、

非常に奇妙というか異常というか

玄関のどまん前に 祠 がたっております。


どれくらいどまん前かというと

玄関あけて1メートルの

場所 道路-門-階段-祠-玄関 という

普通の1戸立ての家で

でかい屋敷というわけでもありません。


なぜそんなことになっているのかというと私が聞いた話では

家を建てたのはそこに土地をもっていた方で

むかしから住んでいたと


元々は田んぼで

とりわけなにかしら因縁話もなかった

と聞いております。


新しく県道が通るためにその土地を売って

自宅もまぁ開発のために立て直したとよくある話です。


そのさいにその場所にあった道祖神ですが

おじぞうさまも丁寧に祈祷して場所も移しました


家Aは何事もなく新築でたち

その家の方も普通に住むようになりました。


しばらくしてある日を境に

家Aの中で赤ん坊の泣き声がするようになったそうです。


家の人は最初近所に赤ん坊のいる家族が

近くに引越してきたのと思ってたそうなんですが、

夜昼関係なく一日中聞こえるようになって

これはおかしい、と思ってご近所にたずねたみたいです


するとご近所の人全員

近くに赤ん坊のいる家族が引っ越してきたと。。


家Aの人と近所の方が

声の発生場所を探しあてたところ、

家Aの地下から声がすると大騒ぎになりました。


いろいろお祓いとかやったそうですが効き目がなく、

偉い霊能者さんかお坊さまが


お地蔵様が原因なのでもとの場所にもどしなさいと


そういった行き先で家Aは私たちの間では

かなーり有名な場所でした。


小学5年生の時に引っ越していたA君は

そのいえの向い側の家Bにすんだ友人でした。


A君はたしか1ヶ月もしないうちに

家Bから引越しました。


まぁその時は

とくに何事もなかったように時間はすぎ、

小学5年の冬のときに私はべつの土地にうつりました。


生まれ育った場所であり

幼馴染もいましたから、

しばらくは連絡をとっていましたが、

進学し、社会人になりすっかりわすれていました。


先日、幼馴染が結婚するということで

10年ぶりくらいに生まれ故郷にもどり

再会しました。


昔話に花をさかせてわいわいとしてましたが、

私があの地蔵の家まだあるなぁ

といった所から話が変わっていきました


ここからは友人Bの話ですが


「地蔵の家よりそのむかいの家おぼえてるか?」


と無論A君家族が

たしか住んでたなと答えました


「すぐに引越したの知ってるか?」


もちろん私が転校する寸前だったんで

覚えてると答えました


「なんでか知ってるか?」


それは知らないなと答えました。


どうもその家Bはなにかしらが出るというのです。


10年ほどの間に10世帯以上が出たり入ったり、

ボヤが3度あったそうです。


A君家族が引っ越したのもそのひとつだと


原因はまったくわからないそうですが


友人Bいわくあの家に

1ヶ月以上住んでいた家族はいないと


A君家族は何番目に入居したかはしらないが、

家の中で老婆が徘徊していたり

庭に女の子がうろうろしていたり

屋根に男がたってじっと外をみていると

A君のお母さんが精神的にまいって家を引っ越したと。


そのあとも何度かお祓いをしたと聞いたけども

全然おさまっていないと


高校の時にTV局かラジオ局が霊能力者をつれて

撮影をやったらしぃが霊能者が

その家の敷地に入るなりぶっ倒れて

大騒ぎになってそのままおじゃんになったと。


私は家Bてなんだよ?


ときいたら


「生まれた時からすんでる俺らもわからん。

ただお墓の土つかってるとか地下に死体うまってるとか

噂はあるけどどれもほんとかは怪しい。

ただ事実として人は定着しないし、

俺も窓に何人も人がたっていて

こっちをじっとみてたのをみたことある。

あそこは何かおかしい。

あぁそうだ家Bてさなんて呼ばれてるかしってるか?」


私「知るわけないだろう」


友人B「あそこの家ってさなんでか知らないけど

敷地が三角形なんだよ

だから三角屋敷て今よばれてんだ。

今も空き家だぞ

帰るときに見たらいいよ」


そういう感じで別れ帰路に着きました


もちろん気になったので

帰りに家Bの前をとおりのぞきました。


県道沿いのその家の前には

土嚢がつんであり入り口が

見えない状態になってなっていました。


見た瞬間にあからさまにおかしい


それ以上はちかずかないようにして

家にかえりました。


その話をきいて思い出したことがありました。


10年以上たって

記憶がおかしくなっていたのかとおもっていましたが

あの家Bの屋根の上に何人も人が立って

こっちを見ながらゲラゲラ大笑いをしてたのを

集団下校してた友人たちと見て

泣きながらはしって帰ったことがあったなと。