俺昔中央線のとある駅で、

ホームと電車の隙間に落ちた小学生助けたことある。


すぐに駅員や人だかりができて、救出できたんだが、

両腕を抱えあげたのは間近にいた俺だった。


その小学生の男の子、

真っ青な顔でガタガタ震えながら、

俺にしがみついてきた。


そして、俺の耳元でうめくように、


「おじさんが足引っ張った」


と言った。


うなされるように何度もそうつぶやいた。


小学生は担架に乗せられ、

役務質に連れて行かれた。


俺がその後姿をぼうっと見送っていると、

突然首根っこをつかまれ、引き倒された。


「えっ!何だ!!!!」


って・・・


結局俺の後ろには誰もいなかったんだけどね。


でも、シャツのボタンが2つ、弾けとんでた。