※信じるか信じないかはあなた次第です。

ある年の冬の夜、母が、

「回覧板わたしてきて。」

と、言われたのでシブシブいきました。

さいわい、わたす家は団地内で近いから良かった。

回覧板を渡し終えて、家に帰る途中、

「ケケケケケケケェェェエ!」

と、奇妙な鳴き声がした。

私は、

「どうせ虫かなんかだろう。」と、冷静に周りを見渡した。

今思えばよく冷静になれたと思う。

しかし、なにもない。

そのとき!!

カチカチカチカチ…

と、金属のような物を道路にひきずる音がした。

私は、気になったから

もう一度あたりを見渡した。

すると!!

大きい斧を引きずりながら何かがくる!!

目をこらして見るとそこには…

まるで鬼のような顔でゆっくり歩く何者かがいた!

私は、

「あ…ああ…。」

脳が、

「ころされる!」

と、判断して無我夢中に走る。

家を通り越してどこまでもどこまでも走り続ける。

体力が尽きて立ち止まり、辺りを見渡した。

私は、絶望にあふれた。

後ろからあいつ(鬼のような顔をしたやつ)が、平気にやってくる。

私は、あいつが笑ったように見えた。

そして、真顔になり、

猛スピードで駆け寄ってくる。

私は意識を失った。