『最後の願い』


強い想いが込められた言葉


それは人の心を激しく揺さぶるのだ



良くも悪くも


これからお話するのはある想いにとりつかれた男の話


時は遡る事、60年前・・・・


ナチス・ドイツの命の下
何万人ものユダヤ人の命を奪った男が、裁判にかけられた

判決は死刑

死刑囚は、刑が執行される前に1つだけ望みが叶えてもらえる



男はこう願った


「ユダヤ教に改宗したい」


ユダヤ人を何万人も殺した男が

人生最後の望みに選んだのは、その殺戮してきた相手の宗教への改宗・・・・

何とも違和感を覚えるものだった。


不思議に思った警察官は尋ねた。

なぜよりにもよって、最後に選んだ願いがそれなんだと



彼はさも当然だろうという口調でそれに答えたのだ






『これでまたユダヤ信者が1人死ぬだろう』