僕がまだ2.3歳くらいの頃の話です。

うちの家族は毎年8月になると岡山へ帰省します。

しかしこのときは身内、Hの葬儀があり7月に帰省することになったそうです。

無事Hの葬儀も終わり、夜8時過ぎには家に到着しました。

ご飯も食べ終わり川で冷やしておいたスイカをたべながら家族でHの話を懐かしそうに話していました。

(僕は幼すぎて記憶にありません)

兄たちも僕らに「おばけがでるぞー」とかいいながら走り回っていたそうです。

家の周りはたんぼしかなく、唯一家の前を国道があります。

大型トラックなども多く通り日本海へ抜けるにはこの道しかないため交通量は結構ありました。


母がふと気づくとじかんは23時はさしていたそうです。

息子たちもいつのまにかところどころで寝ておりみんなを布団に移動させました。

ここで説明をしておきます。

昔ながらの家なので玄関が一部屋分くらい広いです。なにか呼び方があったと思うのですがわすれました。


息子たちを移動すると母とあばぁちゃんは玄関先でお茶を飲みながら話し込んでいたそうです。

そのとき

「(トントン)・・・俺だ、あけてくれ」

と玄関がだれかに叩かれました。

ふと見ると誰か来たようで車の光でシルエットが中から見えました。

しかし、玄関のドアはすりガラスだったためはっきりみえません。

母「おばぁちゃん、だれかきたよ?」

おば「・・・・」

「トントン・・・おい、俺だ。あけてくれ」

母「おばぁちゃん?聞いてる?誰かきたって。」

おば「・・・・」

母(なんで急に無視するんよ・・・。」

「トントントン」

母「はーい♪」

と母が立ち上がりいこうとしたそのとき、


ガシ!!!!と何かに腕をつかまれた。

母「ウワッ!」


振り返るとおばぁちゃんだった。

母「びっくりするじゃない。なに?」

おば「あけたらいかんよ」

母「は?ちょっとみてくるだけよ。となりのみっチャンかもしれんし。」

おば「みんほうがえぇ。」

母「おばぁちゃん、知り合い?」

おば「よーしっとるよ。」

母「じゃあ開けたらいいやんか。」

おば「あんた、わからんの?」


おば「この声・・・Hじゃ・・・。

母「え?そんなわけないよ。今日死んだんよ」

とそのとき・・・


ガタガタガタ!!!!ばんっ!ばんっ!

とドアが動いた。


「俺だ、早くあけてくれ・・・」



おば「H、あんたはもう死んだんよ、私じゃなにも助けてやれん。うちら家族を連れてかんでくれ・・・。

・・・・・


さきほどまでなっていたドアは静寂を保った。

さっきまであったシルエットももうなくなっていた。


おば「もう大丈夫」

母は震える身体を動かし半信半疑何もあり玄関を開けに行った。


玄関をあけようとしたとき



「さみしい・・・・・」




そう最後に聞こえたそうだ。

目の前には国道に走る車と暗闇だけが広がっていた。