私は夜道を歩いてた。
歩いていると子どもがいた。
子どもは砂場にいた。
穴ほりをして遊んでいた。
お母さんは近くのベンチで座っているあの人?
でも眠っちゃってるみたい。だめだな、あんな親。
起こしてあげようと思って近づくと,
子どもが,「だめ。ないしょ」
でも、おこさなきゃ。近づいて,「もしもし」
「んー」
だめですよ。子どもをほっといちゃ。
「ああ・・・すいません」
気をつけてくださいね。
「はい・・・・たーくん、帰るよ」
「・・・あ・・・はい」
「お母さんにはいなんておかしいでしょ」
「ごめんなさい」
いいことをした。さようなら。
「はい、さようなら。ありがとう。ほら、たーくんも」
「・・・・さよなら。・・・ないしょっていったのに」
・・・何か言った?
「ううん。さようなら、おねえさん」
1週間後。またあそこに子ども。
またあなほりしてあそんでる。
たーくん?また穴掘りして遊んでるの?
「・・・おねえさん、あなほりじゃないよ」
じゃあなにしてるの。
「・・・おねえさんがわるいんだ。お母さんにはじをか
かせるから」
なにしてるの?
「ないしょっていったのに、だめっていったのに」
ねえ、あなほりじゃないの?
「あのときおねえさんがいなかったら、さんぶんのいち
だった」
ねえ、なにしてるの。
「・・・・だいじょうぶ、そのうちわかるよ」
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