俺の通っていた小学校にはちょっとした怪談があった

理科室の人体模型(体半分が血管、筋肉、内臓、のやつ)が夜になると

動いたり喋りだしたりするというありがちな話

ある夏の夜友達2人と肝試しをすることになった

場所は学校でしかも理科室に入って

例の人体模型の頭にシールを

貼るという内容だった

一番手は俺だった学校に入り

あらかじめくすねていた鍵で理科室のドアを開け

勇気を振り絞って中へ入った

「本当に喋りだしたらどうしよう・・」

あまりの恐怖に目をつぶって模型に近づいた

けれど目をずっとつぶっているのも怖くなり

思わず目を開けるそこには

人体模型の無表情で真っ白な顔が・・

「うわ!!」俺は一瞬かなりびびったが

思ったよりも怖くなかった

「ただの人形じゃん」そういって頭にシールを貼って

学校を後にした

残りの2人も無事に帰ってきた

結局何ともなかった

あの怪談話はただの作り話だった