『11時頃着くね。』

彼女からメールがあった。

徹夜明けだけどやっぱり彼女には会いたい。

しばらくするとインターホンが鳴り彼女が到着した。

11時10分前。

TSUTAYAの袋を持っている。DVDを一緒に見るつもりらしい。

見始めて30分ぐらい経った頃

徹夜が祟って俺はいつの間にか眠りに落ちていた。

彼女がほほを撫でる感触で目が覚めた。

あのまま夜まで寝てしまったようだ。

部屋は真っ暗だ。

無視して寝ようとするとバサッバサッと髪の毛を顔に当ててくる。

よほど相手をしてほしいらしい。

しかしまだ寝たりない俺は心の中で謝りつつ再び眠りに落ちた。

次に目を覚ました時には彼女のいたずらは終わっていた。

諦めて寝たのか?

時計を見ると夜の12時。

電気をつけてふとテーブルを見ると晩御飯と置き手紙があった。

『私16時から居酒屋のバイトがあるから起こさず帰るね。

 今日は通しだから終わるの5時くらいになると思う。

 起きてたら連絡ちょうだい。DVD一緒に見たかったのになぁ。』

悪いことしたな。

俺は5時までの5時間埋め合わせの方法を考えることにした。

幸いたくさん寝たおかげで頭は冴えていた。