うちで飼っていた犬(ラン)の話です。

ランは自宅のコンクリートで固められた庭で飼っていました。

毎日夕方の五時に散歩に連れて行くのが日課で、

時間の10分前になると『ワンワン…ワンワン』と近所から迷惑がられるような勢いで吠えていました。

散歩になると私の横にぴったりと付いて歩くわけもなく、リードを引きちぎるほどひっぱり回されもしました。

あげくの果てに散歩から帰って来たばかりなのに、

『いつもの場所』におしっこをして毎回、毎回、毎回私を困らせていました。

しかし、そんなバカなランが夜になると小さな小屋で静かに丸まって寝ているのを見ると、

とても愛しく感じていました…………………………………………………………

そんな生活を繰り返しながら一昨年4月9日にランは老衰で天国に行ってしまいました。

ランが十数年間育った、コンクリートの庭は、

毎回おしっこをしていた『いつもの場所』を含めていろいろな所がとても汚れていました。

なので一人で感謝の気持ちを込めながらキレイに掃除しました。とてもキレイになり、まっさらになりました。

後日

母『あんたちゃんと掃除したん?まだ汚れてるで』

私『……??キレイにしたはずやけどなぁ』

私はすぐに確認しに庭に行くとしっかり掃除したはずの『いつもの場所』には、

ランがおしっこした様な跡がしっかり残っていました。

私『おかしいなぁ?』

私『…ゴシゴシ…ゴシゴシ』

そして今でも何回掃除しても次の日には跡が残っています。

きっとランはまだコンクリートの庭で元気よく生きているのだと信じています!!