今年体験した話です。その日は3年前に死んだじいちゃんの夢を見た。

じいちゃんは3年肺を患って他界した。

亡くなる一週間前に実家に居るアニキからじいちゃんが死にそうだと聞き、

急いで入院してる病院に行ったら見た目は痩せてガリガリになってしまったが、

笑顔で元気にしゃべるじいちゃんがいた。

「なんだよ、元気じゃねぇか!」

帰りの車の中で兄貴に言ったら

「昨日一度心臓が止まって瞳孔が開いた…

お前が明日来るって言ったら復活してあそこまで回復したんだ」

って言われた。

俺は言葉が出なかった………。

神奈川に帰る前にもう一度じいちゃんのとこに寄り、

来週また来ることと退院したら俺の娘を連れてみんなで一緒に旅行に行くことを約束した。

じいちゃんはとても嬉しそうに笑い

「行くなら前に行った熱海がいいなぁ…温泉つかりながら美味しい料理が食べたい」

って言うから俺も

「わかった!じゃあ旅館探しとくから早く

よくなれよ!」と言って病室を後にした。

熱海は俺の初ボーナスで行った家族旅行の場所で、じいちゃんは大層喜んでいた。

結局その約束は守れなかった。

じいちゃんが亡くなって通夜の後じいちゃんの顔を見ていたら涙が出てきて…

もっとじいちゃん孝行してやれば良かったって呟いたら…

いつの間にか後ろに親父がいて

「お前はじいちゃんに一番心配されてた。

だけど、立派に大人になって、ひ孫まで見せてやれたんだから、十分孝行したよ」

って言われて涙が止まらなかった。

葬儀が終わってから娘が俺の後ろを見ると泣くようになった。

うちのかみさんは見える家系らしくかみさん曰く、

じいちゃんが心配で見に来てるらしい。

じいちゃんの49日法要が近づいてきたていた。

俺は仕事で徹夜作業をしていた。

俺の職場は怪奇現象が起きることで有名で、その日もデスクで仕事中に金縛りにあった。

動かない体で目だけキョロキョロしていると、壁から黒いモヤモヤしたものが現れて、

モヤモヤは顔の無い着物姿の女の形になり俺に近づいてきた。

俺は目を背けたいが背けられずずっと女を見ていると、

天井がパァーーっと光り、大きな手が出てきて女を掴んで天井に引きずり込んだ。

女が消えると俺の金縛りがとけ、携帯に電話がかかってきた。

妻「もしもし?仕事中にごめんね?あのね

今話しても大丈夫?」俺「どした?俺は今幽霊見てパニクってる。」

妻「幽霊?」

俺はさっきあったことを妻に話した。

妻「そっか…。あのね、さっき寝てたらおじいちゃんが現れたの。

で、あなたに無理しないようにっていうのと、ひ孫を抱けてよかった、

旅行の約束を守れなくてすまない。

あと、多分その幽霊のことだと思うけど、一緒に連れて行くから安心しなって言ってたの。」

俺「じいちゃん…」俺は仕事場にも

関わらずポロポロ泣いてしまった。じいちゃんの49日の後、

妻の話だと俺の後ろにいたじいちゃんは成仏したみたい。

職場もあの時以来幽霊目撃の話を聞かない。本当にじいちゃんには感謝している。


最近忙しくて食事もろくにしてなかったから心配してじいちゃんが夢に出てきたのか

なぁ…じいちゃん、心配しないで?俺は大丈夫だからね