457 雷鳥一号 sage 03/11/11 22:06
先輩の話。

下山中に道に迷った時のこと。
藪漕ぎをしていると、小さな集落跡に出くわした。
木は全て朽ち果て、石垣造りの火葬場らしきものだけが辛うじて形を
保っていたのだそうだ。
中を突っ切って下山を続けた。
しばらくすると開けた場所に出た。
ついさっき通り抜けたはずの集落跡だった。

下りる場所を変えて下山を続けたが、また同じ集落跡に戻ってしまう。
4度目に見覚えのある廃屋が見えた時、叢に埋もれた道祖神に気がついた。
とりあえず、非常食用の乾パンを捧げて手を合わせてみた。

その後20分も歩かないうちに里へ出られたということだ。 

458 雷鳥一号 sage 03/11/11 22:10
友人の話。

山仲間2人で里山歩きをしていた時のこと。
それほど深くない雑木林の中で、廃火葬場を見つけたのだという。
相棒は廃火葬場を見たのは初めてで、興味津々で中を覗きにいった。
覗き込んだ途端、青い顔をしてゆっくりと引き返してきた。

廃火葬場の鉄扉にはチェーンがかけてあったのだが。
黒い何かが中にいて、その扉の隙間から見つめ返してきたというのだ。

脱兎のごとくその場を離れたそうだ。

459 雷鳥一号 03/11/12 19:33
友人の話。

私たちがよく縦走していた山道で、廃火葬場が見える所があった。
谷を挟んで向こう側の尾根に、朽ち果てたそれがぽつんと佇んでいた。
仲間内ではそこにあって当たり前の光景になっており、恐い思いを
したことは無かった。

ある夕刻、友人が一人でその山道を通った時のこと。
ふと目をやると、火葬場に灯りがともり煙がたなびいていたのだという。
朽ちたはずの小屋が、まるで建て直したかのようにしっかりしていた。
翌日そこを通って帰る時には、元の廃屋に戻っていたそうだ。

その後、誰が取り壊したのか廃火葬場はきれいさっぱりとなくなって、
今はその痕跡すら見当たらなくなっている。


460 雷鳥一号 sage 03/11/12 19:35
知り合いの話。

部活でいつもの山を縦走している時のこと。
五人いたのだが、たまには違う道を開拓しようということになった。
友人が先頭に立って進んでいたのだが、麓近くで廃火葬場を見つけた。
多人数だったので、強気に中を覗き込んだらしい。

真新しい日本酒の瓶と、酒が注がれたお猪口が三つ、土間に並んでいた。
まるで今まさに飲んでいるような雰囲気だったという。
他にビーナッツと柿の種、そして頭を落とされた蛇が置いてあった。

慌ててその場から立ち去ったそうだ。


461 雷鳥一号 sage 03/11/12 19:37
後輩の話。

県境の山に登っていた時のこと。
林を抜けた先に廃火葬場があったのだという。
それを見た仲間一人が、いきなりそこに向かって走り始めた。
止める間もなく彼は廃屋に取りつくとその扉を開け放った。

何か黒い霞のようなものが中から染み出てきて、空に消えていった。
扉を開けた彼は、廃火葬場を目撃した後の記憶がなかったそうだ。

463 あなたの後ろに名無しさんが・・・ sage 03/11/12 23:25


山の中にはそんなに廃火葬場があるんですか?
ちょっと不思議に思ったので・・・。

でも、ちょと不思議でいいですね。
柳田国男チックで…

464 雷鳥一号 sage 03/11/13 13:26
>>463
地方にもよるのでしょうが、結構残っているものですよ。
もっとも、大方は朽ちてしまっていますけど。
一人で野営して、朝起きたとき隣に見つけた時は流石に
 キャ~~~~~!
な感じでしたわ。

廃火葬場ネタはとりあえずこれで終わりです。
次からは山に関する少し不思議な話・奇妙な話をちょこちょこと
小出しでUPしようかと思っています。 

901 あなたのうしろに名無しさんが・・・ 03/05/03 13:39
>895
気になる。ヤツカハギってなんざんしょ?
妖怪って書いてあることは、だいだら法師のような
巨人系の何かなんでつかね。

別の廃火葬場の話もUP希望したいっス。

918 雷鳥一号 03/05/04 02:29
>901
ヤツカハギってのは、ものの本によると“八束脛”という字を当てる
そうです。文字通り、大人の手で八握りできるほど長い脛を持った
物の怪なんだそうです。昔話自体は、兵糧攻めにされて飢え死にし
たりとか、怖いというよりは可哀相なお話だったのですけどね。

これで判断するかぎり、巨人というほど大きくないようです。
ひょっとしたら、土蜘蛛と呼ばれた物の怪とどこかで繋がっている
のかもしれません。

しかし、火葬の習慣が出来たのはそう昔のことではないと思うので、
ヤツカハギがいたとしても遺体を焼いていたというのはないでしょう。
ま、日本独特のファンタジーですね。想像すると何か楽しい。