部活の合宿で肝試しやったんだよ。一番上、4階の音楽室の前に花を置いてくるだけ。

ちゃんと一番上まで昇って花を置いて4階分の階段を下りて戻ってきたさ。

でもさ、みんな戻ってきた後に確認したら、一輪だけ花が足りなかったらしい。

臆病者が花だけどっかに捨てたんじゃないかって騒いでる。




4階から1階まで階段を下りると、階段の数は「3つ」のはず。
しかし、語り手は「4階分の階段を下りて」戻ってきたと言った。

つまり、語り手はあるはずのない5階まで上り、花を置いてきたのである。

だから、最後に花の数を確認したら一輪だけ足りなかったのだ。