大学生の頃、心霊スポット探索が流行っていた。


地元でも特に人気のある古い集合墓地での出来事。


俺達4人が墓地の入口でウダウダやってると、

一台の原付きがこちらへやってきた。


それは、原付き一台に3ケツしたDQN高校生達だった。


俺はその時妙な違和感を覚えた。


後から聞いてみると

俺の仲間の3人も

この時俺と同じ違和感を感じていた。


こんばんわと声を掛け


「中には入ったッスか?」


「いや、これから」


「お前ら3ケツかよ」


「なんかトトロのネコバスみたいだな」


と、すぐに打ち解け、

その3人と俺達4人で墓地内に入っていく事にした。


墓地内を一周して、


「何もなかったな」


「なんか起こるって聞いたッスけどね」


「そうしょっちゅう起こったら大変だろ」


と、墓地から出てもしばらく談笑していた。


「じゃ、俺ら先に帰ります」


とDQN3人組は乗ってきた原付きにまたがり

エンジンを掛けた。


俺達も


「お疲れ」


と手を降ったその瞬間、

最初に感じた違和感が理解できた。


「おい!」


彼等を止めようとしたが、

彼等は俺の制止に気付かず走り去って行った。


俺が振向いて


「なぁ?」


と言い始めると、

仲間3人も気付いていたみたい。


縦にカクカク首を振る。


走り去った原付き3人組は

気付かなかったらしい。


彼等の乗った原付きから、足が4本出てた事に。