これは自分が中学生の時に体験した話です。


当時中学二年生だった自分はバスケをしていました。

六月中頃のことでしょうかあるとき自分は左足にチクリとした痛みを感じるようになりました。

ですが自分は日頃からいつの間にか足に怪我をしていたりしたので、その時も「気のせいだろ」という感じで放置していました。


それからだいたい一週間立つか立たないかのことでしょうか。

もうその頃には左足の痛みが腰の左あたりまで移動してきて、自分で立ち上がることが困難なほどの痛みになっていました。

この時になって初めてこれはただ事ではないと感じた自分は親に「腰の左あたりが痛いんだけど」と相談しました。

するとお祓いをしようということになってしまい、家族の代表として自分がお祓いに行くことになりました。

そして自分では歩けなかったので病院で麻酔うってもらってからその神社へと向かいました。


その神社は確か荒神様?と親戚の人に呼ばれていたのを覚えています。

神社につくとすぐに若い男の人が左足を引きずって出てきて神社の近くにあった小屋に連れて行かれました。

その人はバイクの事故で腰の骨がずれて神経を圧迫してしまっているそうで、左半身が麻痺してしまっているそうです。

そこで男の人に

「いつごろから痛みが出ているのですか?」

といったことや

「何か罰の当たるようなことはしていないか?」

といったことを聞かれました。


その時の男の人の対応はとても事務的でした。

そして最後に

「この御札を自分の部屋の入口の上に貼っておいてください」

と言われて、母が

「お祓いは必要ないのでしょうか?」

と聞いたのですが、

「これぐらいなら大丈夫でしょう」

と言っていたのが何故か知りませんが記憶に残っています。
その御札をもらって自分の部屋の入口の上に貼って「これで今日は安心して寝ることができる」と思ってぐっすり寝ようとしました。

ですがなんとも言えぬ気持ち悪さで眠ることができませんでした。

必死になって寝ようとしていると階段の方から何かを引きずっているような音が聞こえてきました。

ズズズッギシッ・・・ズズズッギシッ・・・

という音だったと思います。

正直言って怖がりな自分はそれだけでも泣きたくなるくらいに怖かったのですが、物音を出したらその音を出している相手に気づかれてしまうと思って布団をかぶって必死で息を殺していました。

恐怖で歯がガチガチと音を出しているのが分かります。

さらにもう6月だったので布団をかぶっていると半端ではない量の汗が出てきて息が荒くなってしまいます。

それでも我慢して隠れていると自分の部屋の扉に前で足音が止まりました。

「そうだ今日御札をもらったから入って来れないんだ」

と安心しました。

しかし少しすると

ギイィィ・・・

と扉が開きました。

もうその時点でパニックになってしまって、その後はあやふやにしかわかりませんでした。

ですが途中でバリバリッという紙を破く音と何かを飲み込むような音は聞きました。

その時にシルエットだけ見た感じでは喉仏があったので男じゃないかと思います。


翌日の朝になるまで布団に隠れて泣いていました。

その後、六時にセットしておいた目覚まし時計が鳴り始めたのを聞いて、すぐに母のもとに行き事情を話して御祓いしてもらうことにしました。

そして一緒に二階に行って初めて分かったのですが御札が破かれていました。

しかも左半分だけが。


その後に昨日の神社に行くと昨日とは違ってお祖父さんとお祖母さんが出てきました。

お祖母さんに会うなり

「昨日は御祓いの準備をさせてもらっていたのですが何故いらっしゃらなかったんですか」

と言われて、自分と母は昨日もここにきて若い男の人から御札をもらったことや、御払いはいらないと言われたこと、そしてその男の人からもらった御札が左側だけ破られてなくなってしまったことを伝えると、お祖母さんの方が

「それは大変だったねえ」

と行ってくださりそれを聞いて自分は大泣きしました。


その後御払いをしてもらって男の人のことを聞いてみるとおじいさんが

「そのような男性はいません」

「ところでその男性は左足を痛めてませんでしたか?」

と突然聞かれたので、確かにそのひとは左足を引きずっていたということを伝えると

「私はその人が貴方を祟っていると思うのですが心当たりはありませんか?」

と聞かれました。


しかし自分はその若い人は見たこともないと伝えると

「拾っちゃったのか・・・」

と言われていました。

最後にそのおばあさんが

「死ななくてよかったねえ」

と言っていらっしゃるのが聞こえて鳥肌が立ちました。


これで自分の怖い話は終わりです。

投稿の文字数が多すぎて分割してしまい大変見にくくなってしまいました。

最後まで読んでくださってありがとうございました。