一応実話。

ありがちで怖くないが。


今もあるその家。


もれの実家なのだが。


その家は子供の頃から一人でいると

誰もいないはずなのに1階にいる時は2階から、


2階にいる時は1階から


「ドンドンドンドンドンドン」


という床なのか天井なのか分からないが

叩いている音がすることがある。


だいたい小さい音から次第に大きくなり

突然止まるのだが、さほど大きくない音なので気になる程度。


だが、明らかに誰もいないところから音がする。


暫くは気のせいかと思っていたのだが、

ふとあるとき姉と一緒にいる時に鳴り始めたので

思い切って聞いてみた。


姉にも聞こえていたという。


もちろん親に話しても取り合ってもらえるはずもなく、

実害も無い上に子供の時分。


何を出来るわけでもなく気にするだけになった。


あるときふと気付いた。


地方が地方なだけに地震が多く、

震度3程度は日常茶飯事である。


だが、件の音は地震が来る数秒前に鳴る事が多いのだ。


もちろん、全然関係ない時に鳴る事もあるので、

地震のせいとはとても思えないのだが。


このほか、言い出すとキリが無く、

金縛りも1回や2回ではないがそれはさておく。


そして20数年がたったつい2、3ヶ月前。


漏れも結婚して妻子共に実家を離れているのだが、

祖母が亡くなり父が喪主となっていた。


葬儀は終わり、次は四十九日となっていた頃。


近い場所なので実家にはよく帰るのだが、

四十九日が終わって戻っていた父からこんな事を言われた。


「いやー○○さん(祖母)、ついてきちゃったみたいでさー」


件の話を含めた霊感その他を一笑に伏してきた父の口から

発せられた言葉なだけに一瞬固まる漏れ。


「天井やら床やらドンドン叩くだけじゃなくてさー」

「ついに壁ん中走り回られてねぇ」

「ねずみじゃないだろ。うちの壁、断熱材入れてるの知ってるだろ?」

「第一ドタドタ歩くねずみってどんな大きさだよ」

「四十九日終わったら止んだから寂しかったのかもねぇ」


結局、漏れが子供の頃よく聞いていたあの音が

何なのか言及する勇気は無かったので、

親父も老けて気が弱くなったもんだと割り切る事にした。


誰もがそうであるかもしれない。


妙な縁と偶然で文字通り致命的な事象から難を逃れる事が

漏れの人生にやけに多い。


だがあのおとがほんとうにしんるいのそれだけであるのかたしかめてはいn